転職や転属、転勤など仕事環境が変わることがありますが、こういった環境の変化では目に見えないストレスにさらされています。今回は、環境の変化がもたらす不安への対処法についてお話しします。
環境の変化がもたらす不安への対処法
ほとんどの方が環境の変化を望みません。これは仕事でもプライベートでも同じことが言え、その思いの裏側には環境が変わることでストレスを抱えたくないというものがあります。ここでは、環境の変化がもたらす不安を軽減するための対処法についてお話しします。
障害を認識して取り除く
環境の変化がもたらす不安への対処法1つ目は、障害を取り除くことです。当たり前だと思うかもしれませんが、意外とこれができていません。
障害とは不安に思う原因のことで、この原因を正しく認識しないで対処してしまうと、不安は一向に解消されず、逆にますます不安になってしまいます。
障害には、大きく二つのカテゴリーがあります。1つは、自分でなんとかなる(自分で解消できる)障害ともう1つは自分では解消できない障害です。
自分でなんとかなる障害は、文字通り自分でなんとかすれば不安は解消されるので、自分でなんとかするしかありません。
では、もう1つの自分でなんとかできない障害はどうすればいいかというと、自分ではどうにもできないことなので考えないことしかありません。
実は、この自分ではどうにもできない障害に頭を悩ませて負のスパイラルに入る方がたくさんいらっしゃいます。
そんな簡単にいかないよとお思いかもしれませんが、まずは自分ではどうにもできないことを認識することから始めなければなりません。
とは言うものの諦めろと言ってるわけではなく、自分にできることと自分にできないことを切り分けて、自分にできることから解消していってほしいと言うことです。
そうすることで、少しずつでも前に進むことができますし、何よりも不安が解消されていくにつれて、気持ちが楽になってきます。
初心を思い出してやってみる
環境の変化がもたらす不安への対処法2つ目は、初心を思い出してみることです。例えば転職を決めたときの気持ちなどがこれに当たります。
なぜ必要なのかと言うと、時間が経つにつれさまざまな情報が入ってくることで、古い情報はどんどん上書きされていきます。
いい情報だけが上書きされるといいのですが、多くの場合悪い情報も上書きされ、さらに悪いことにこの悪い情報のみが記憶に残りやすくなります。
そうすると転職して壁にぶち当たったときに、過去を懐かしんだり、新たな場所を探したりし始めます。
ここで考えてほしいのが、正確な不安の原因を把握しないままでは、どこに行っても同じことを繰り返すと言うことです。
では、なぜ初心を思い出すことが必要かと言うと、転職するときはこれから訪れる未来の希望を考えていたと思います。
そして、なぜ転職を決断したのか、なぜ数ある会社の中からこの会社を選んだのかを思い出す機会にもなります。
もちろん世の中は思い通りに行くことばかりではありませんが、少なくとも初心を思い出すことで希望を思い出すことはできます。
そして、その思い描いていた希望と今現在の状況とを振り返ってみて、今の状況は何が原因なのかを考えることで心の障害を取り除くきっかけになります。
簡単な軌跡をメモしておく
環境の変化がもたらす不安への対処法3つ目は、簡単な軌跡をメモしておくことです。これはスマホでも筆記でも構いません。
内容は、そのときに起きたことや感じたことなどシンプルなもので構いません。後で読み返したときに状況が思い出せるくらいの情報量でOKです。
このメモの目的は、過去と現在の成長度合いを客観的に把握することと記録することで一時的にであれ冷静になる機会を得ることの2つの目的があります。
人の記憶は時間の経過とともに薄れていき、歪曲していくことが普通で、細部まで正確に記憶していることは少ないのが現実です。
それくらい毎日多くの情報が脳に送られていると言うことですが、問題は時間の経過とともに記憶が歪曲されることにあります。
やってもいないことをやっていると記憶したり、自分に都合よく記憶していたりなど本人も気づかないケースがほとんどです。
そこで、簡単なメモを残しておくことで、記憶の修正ができるようになります。この修正作業は毎日する必要はありません。
何か悩みを抱えたときや壁にぶち当たって解決方法を見出せないときでいいのです。読み返すときのために当時感じたことを書いておけば自分の思考の軌跡も見ることができます。
そうすることで、どこに原因があるのか、これからどう対処すればいいのかが明確になることがあります。
不安の解消には正確な原因の把握が必須
今回は、環境の変化がもたらす不安への対処法についてお話ししました。
不安の多くは自分ではどうにもできない障害で頭を悩ましていることが原因と言えます。
不安の原因を認識することで、自分できるかできないかがはっきりします。そうやって認識した原因のうち自分でできることを解消していきます。
障害を解消するためには、その障害がどう言うものかを正確に認識する必要があります。
そのためには、毎日の思考をメモしておくことで自分の思考の軌跡が読み返せるので不安の解消に一役買ってくれます。
そうやって突き止めた不安の障害を解消するためには、初心を思い出してみることが役立ちます。
マイナスの感情のときはパワーが出にくいものですが、過去のプラスの感情のときの思いを思い出すことで前に進むパワーを得ることができます。