人を信じられなくなる時とはどういうときでしょうか。基本的には人は一人では生きていけないといわれているので、深浅はあっても、人とは何かしらかかわっています。
そうなると、ちょっとした誤解からとか悪意を持ってなど人を裏切る機会も出てきます。今回は、裏切られたことで人を信じられなくなった時に考えてほしいことについてお話します。
人を信じられないときの心理
恋人に裏切られたとか夫や妻に裏切られたなど人を信じられなくなることを「不信感」といいますが、この不信感は、一度持ってしまうとそう簡単にぬぐえません。
なぜなら、頭で思うことと心で感じることが違うからで、この違いを認識するところから始めなければ、不信感をなくすことはできません。
不信感というネガティブな感情
不信感を持ってしまうと、すべてに対して同じように不信感を抱くようになります。相手にそのつもりがなくても、疑ってしまうためですが、このときの心理は、「何も信じられない」というネガティブな感情が占めています。
実際、この状態のときに、不信感を抱かせた方が不信感を払しょくするのはかなり難しいといえます。
ときには別れを選択することも
この不信感をなくすためには、自身の努力も必要ですが、不信感を抱いた方の努力と忍耐力も必要となります。特に不信感を抱いた方の感情はネガティブになっているので、そのネガティブに付き合うだけの忍耐力は欠かせません。
このネガティブな感情を払しょくすることが大変なことで、それが嫌になり別れてしまう方も大勢いらっしゃいます。
きっかけは、人によってさまざまですが、どのきっかけでも大なり小なり痛みを抱えることになります。打撲をしたときの痛みをシップで癒すように、裏切られて傷ついた心も癒してあげる必要があります。
人を信じられない原因
人を信じられなくなる原因は、下記のとおりです。
- 浮気をされた
- 約束を破られた
- 嘘をつかれた
- 期待外れの結果だった
これら以外にも原因となるものはありますが、人を信じられるようになるためには、人を信じられない原因を追究し、その原因を解決しなければなりません。
まずは自分の心と向き合ってみる
再び人を信じたいという気持ちがあるなら、どこかのタイミングで原因を追究することをしなければなりません。場合によっては、傷口に塩を塗りかねませんが、こころを正しく癒すためには避けては通れません。
専門医や心の許せる友人と一緒なら心強いのですが、難しいなら比較的気持ちが落ち着いているときに向き合いましょう。
こころとの向き合い方
こころと向き合う方法は、紙とペンを使っておこないます。紙を半分に折って、紙の左側に不信だと思うことを書いていきます。頭に浮かんだことを書き綴ってください。次に、紙の右側に、不信だと思うことはどうすれば解決できるかをそれぞれ書いていきます。
次に、別の紙を同様に半分に折り、左側に「自分でできること」右側に「自分ではできないこと」という感じで、先ほど書いた解決方法を分けて記載していってください。項目が多い場合は、それぞれに紙一枚を使ったほうが書きやすいです。
さらに、それぞれの項目を「すぐにできること」と「すぐにできないこと」に分けてください。
結果的には下記の4つに分けられているはずです。
- 自分でできることですぐできること
- 自分でできることですぐにはできないこと
- 自分ではできないことですぐにできること
- 自分ではできないことですぐにできないこと
あとは、「自分でできることですぐにできること」から優先的に考えていきます。このなかで問題なのは、自分でできないことですぐにできないことが解決しないということです。
ただし、自分でできないことが分かっているので、人の力を借りて解決する方法がないか模索してみることは大事です。
人を信じられない病という病気
前項までは実際に裏切られた方の話でしたが、ここでは、実際に裏切られていないけど、人を信じられない人についてお話していきます。このタイプの方の特徴は、「いつか裏切られるから」「嘘をつかれている気がする」など思いのみで話が進んでしまうことです。
自分の思いを考えてみる
このタイプの方の多くは、人を信じるべきだけど信じられない。なぜなら、いつか裏切るからという具合にこれから起きるかどうかわからないことまで気にしすぎています。
裏を返すと、いつか裏切ると思っているけど、一方で絶対裏切らないと思っているという複雑な思考をしています。
受け入れることも大切
解決方法は、「人は嘘をつく、だから信じなくていい」と思ってみること。「いつか裏切るかもしれない相手を信じるべき」ではなく、「いつか裏切る相手なら信じなくてもいい」と受け入れてみることです。
受け入れてみると、「ほんとに信じなくていいのか」という違った問題が浮上してきます。
そうすることでできるだけ思考を固定させないようにすることが大事です。この方法は、このタイプの方だけに向いている方法とも言えます。物事を深く考えていくタイプの方は、思考が偏りがちなので、いったん、別の思考をさせるためにも必要ではないでしょうか。
こころを整理することが大事
人に裏切られたときは、すべてのことが信じられなくなり嫌になります。嫌になるということは、どこかで信じたいという気持ちも残っていることと思います。
この信じたいという気持ちがあるならば、まずはこころの整理から始めましょう。信じたいという気持ちがなくなった場合でも、それでいいと思います。
信じたくないという自分を受け入れてみて時間を進めてみてください。そのときに忘れないでほしいのは、かたくなにならないということです。人に何かをしてもらったときに「何か裏があるんじゃないか」とかたくなになってしまい感謝の気持ちを忘れては元も子もありません。
「もう絶対に人を信じない」と思ってもいいのですが、人に感謝することまで忘れないようにしましょう。人を信じないことと感謝しないことは全く別の話ですから。