人とのつながりを作るときに必要なスキルのひとつなのが「コミュニケーションスキル」です。コミュニケーションスキルが高い人は人との意思疎通ができやすいといわれています。
ただ、コミュニケーションのことは漠然と知っているという人が多いのではないでしょうか。今回は、コミュニケーションについてお話します。
コミュニケーションとは
コミュニケーションとは、「言葉や文字を使って人と意思疎通をはかること」といわれていますが、簡単なものでいうとあいさつもコミュニケーションのひとつといえます。
人と意思疎通を図るときに用いるのが「言葉」「文字」「音」などその多くは五感を刺激するものです。また、「電話」や「ビデオチャット」「メール」「SNS」などを使って自分の考えや思いを伝えたりします。
さらに、情報通信網が発達したことにより情報の伝達が楽になった反面、間違った情報も伝達されることも多くなりました。また、意味の取り違いから誤解が生じてしまい、炎上という事態を招くことも出てきます。
ところで、思っていることを文字や言葉にしているはずなので、誤った情報は伝達されないはずですが、意外と多くの誤った情報が伝達されています。
誤った情報が伝達される理由
なぜ、誤った情報が伝達される状況が起きてしまうのかというと、その多くは「読み手」が「書き手」と同じ状況で読んでいないからと言えます。
自分の思いや考えを伝えるのに、読み手の状況を考えるというのは矛盾しているように感じるかもしれませんが、思いや考えを伝えるためには、実はとても重要なことです。
SNSで炎上が起きるメカニズム
特にSNSの場合は、個人の思いをつづる場所という側面が強いことから、そのときの感情を吐露するには最適のツールです。しかし、書きこまれた情報を見る方の多くは、同じ状況や同じ思いにはなっていないことが多く、そこに感情の温度差が生まれます。
この温度差がある状態で書き込まれた内容を読むと、人によっては、批判や否定をされていると思わせてしまうことから、書き込みに対する批判になったり、否定になったりして結果的に「炎上」にまで発展することになります。
とはいうものの、読み手のことを考えて文言や内容を変える必要はなく、場合によっては誰かを傷つけたり、悲しませたりするということを考えながら書き込みをするということが大事という話です。
コミュニケーション能力が高い人の特徴
上記のことからコミュニケーション能力が高い人というのは、自分の思いが誤りなく人に伝わっている人といえます。周りにコミュニケーション能力が高いといわれている方がいるとイメージしやすいと思います。
ここでは、コミュニケーション能力が高い人についてお話します。
自分が言いたいこと相手がわかる言葉で説明
理由としては、「説明がわかりやすい」「意思表示がわかりやすい」などありますが、なぜそう思うのかというと、話したいことの要点を「簡潔に」「的確に」まとめて話ているからです。
「簡潔に」は、SNSでは文字数制限があったり、スタンプがあったりするので出来ている方は多いと思います。逆に「的確に」は出来ていない方が多く、コミュニケーション能力の高い人は、聞いただけでイメージできる喩え話や一言を考えるのが得意といえます。
伝える相手がイメージしやすい喩え話を考えている
伝えたいことを簡潔にしてしまうと、伝わらなくなると思いがちですが、的確にイメージできる喩え話や一言を入れることで簡潔にした言葉を補うと同時に伝わりやすくなります。ただし、喩え話や一言の引用を間違えると元も子もないのは言うまでもありません。
コミュニケーション障害とは
ネットでは、「コミュ障」ともいわれていますが、ネットでいう「コミュ障」は主に人との接触をしたくない人のことを指しています。医学的には、両者は異なることという立ち位置をとっているようですが、ここではネットでいう「コミュ障」についてお話します。
言語障害や発達障害とは異なる
自称、他称に限らず「コミュ障」といわれている人の多くは、”直接”人と話すことが苦手という人のことを言うので、SNSやチャットなどでは話すことはできます。ここが言語障害や発達障害などの医学上と異なるところかもしれません。
直接話すのが苦手な理由としては、「極度のあがり症」「過去のトラウマ」などが挙げられますが、「恥ずかしい思いをした」「叱責された」なども考えられます。そう考えると「コミュ障」=「会話ができない人」というのは間違いとも言えます。
重要なコミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルと聞いてまず頭に浮かぶのが、「会話」ではないでしょうか。ここでは、コミュニケーションスキルについてお話します。
コミュニケーションスキルの一つ「会話力」
会って話すこともSNSで話すことも含めて、よく会う人とはもちろん、初対面の人とでも話題が途切れることなく話ができるのは誰もが目指す理想ともいえます。
しかし、会話力を磨くのはあくまでもツールを磨くことで、もっと重要なことは、相手が何を求めているのか、何を考えているのかを掴む力を磨くことが大切です。
自分の会話を振り返ってみる
ちょっと考えて欲しいのですが、たとえば友達と話をしているとき、自分の話したいことだけを話していないでしょうか。よく会話はキャッチボールといわれますが、意外とキャッチボールできてないことが多いのが実情です。
友達との会話のときに相手が何を求めているかを考えるかどうかという議論はありますし、相手が求めている内容を話すことがいいといっているわけではなく、会話でキャッチボールは出来ていないという現状をしてほしいという思いからお話しました。
友達なのでキャッチボールになっていなくても会話は成立しますが、これがビジネスの場だと思うとちょっと怖い気もします。ただ、こういった意思疎通ができていない状況はそこかしこに存在します。
言葉に込められた思いを考えてみる
この意思疎通の欠如が「言った、言わない」のもめ事を誘発し、勝手な誤解を招きます。では、そうならないために何ができるかというと、会話の中で伝わってくる情報とともに相手の頭の中にある記憶にも注意を払うということです。
ある人のことを話題にしたときに「あの人いい人なんだよね」と聞いたとします。言葉通りならいい人になりますが、話の前後の内容によっては、皮肉になるかもしれません。
このように人は情報を断片的に伝達するため誤って伝わることが多々あります。それを防ぐためには、「なぜそう思うのか」「どうしてそう考えたのか」を知る必要があります。
コミュニケーションスキルが高い人は人にかける時間を惜しまない
今回は、人にとって切っても切れないコミュニケーションについて紹介しました。
コミュニケーションで最も重要なことは「相手の記憶にも注意を払う」ことです。話を聞くことも伝えることもこの記憶に基づいておこなわれれば誤解は減ることでしょう。
ただし、人の記憶はあいまいなのでその記憶を追求していくと相当な時間がかかります。そう考えるとコミュニケーション能力の高い人はそういう時間が苦痛にならない人なのかもしれませんし、だから、誰もが話したくなるのかもしれません。