苦手な人が多いといわれる「上下関係」とは?原因は固く厳しすぎる事

上下関係と聞いて連想するのは「先輩と後輩」、「上司と部下」などですが、実際のところ上下関係とはどういうものをいうのでしょうか。今回は、知っているようで知らない上下関係についてお話します。

上下関係とは

上下関係とは
上下関係というと、年齢が上の人や勤続年数が長い人が上になることがほとんどで、人が複数人集まる集団には必要な存在ともいえます。

特に職場やスポーツチームなどはその典型で、なかにはかなり厳しい環境を強いるケースもありますが、本来の上下関係とは、「上の者が下の者を守る」というものです。

ただし、なかには上下関係を理由に理不尽な対応を強要されたり、無理強いをさせられたりすることもあることから、上下関係を敬遠する方もいます。

また、現在の上下関係といわれる関係はかなり多様化していて、「人より良く知っているから」「経験したことがあるから」という理由から上下関係が生まれることもあります。

上下関係のメリット

上下関係のメリット
上下関係のメリットは、先に話したとおり、上の者が下の者を守ることです。たとえば、職場のケースを考えてみると上司と部下という関係により、部下はある意味守られているといえます。

上司は全体を把握し、部下に指示を出し、部下はその指示に従って業務を遂行します。業務が完了した部下は、上司に報告し、上司は新たな指示を出すという循環により、上司は、考える時間を確保でき、部下はやるべき業務に手中する時間を確保できます。

また、プライベートでの集まりの際にいわゆる「仕切る人」はいますが、この仕切る人とその他の人のなかにも上下関係は生まれています。そこでのメリットは、仕切る人がこれからやることを指示を出すことでそのほかの人は動きやすくなるというものです。

このように役割分担ができ、役割に集中できるという意味で上下関係は有効です。

上下関係が苦手な人の心理

上下関係が苦手な人の心理
上下関係のメリットはすでに述べたとおりですが、それでも上下関係が苦手だという方がいるのはなぜでしょうか。それは、上下関係を理由に仕事や役割を押し付けられたり、無理強いされたりするなどマイナスイメージをもってしまったケースです。

一度嫌な経験をしてしまうと”上下関係”という言葉を聞いただけで拒否反応を起こしてしまい、避けるようになってしまいます。有効な解決策は正しい上下関係に触れることですが、そもそも拒否している状況では触れることもないため解決は難しいと言わざるを得ません。

ちなみに上下関係が苦手な人が人づきあいが苦手かというと必ずしもそうではありません。”人づきあいが煩わしいこと”と”上下関係が煩わしいこと”は似ていますが、前者は人に接することが苦手なのにたいして、後者は人づきあいはできるものの上下関係にたいして拒否反応が出るという違いがあります。

日本の上下関係が異常といわれる理由

日本の上下関係が異常といわれる理由
日本に来た外国人の間では、日本の上下関係は異常だという方が多いようです。当然外国にも上下関係はありますが、日本の上下関係は「固すぎる」、「厳しすぎる」というものです。

また、自分が経験した嫌な思いを後輩にもするのがわからないという意見もあるようです。”あばたもえくぼ”ということを割り引いたとしても日本の上下関係はときとして異常にうつるのは日本人でも同じなのかもしれません。

自分の言動が与える影響を認識しておく

自分の言動が与える影響を認識しておく
上下関係が苦手かどうかは最初に経験したときの影響が大きいように感じます。ここで苦手意識を持ってしまうと、それを克服するのはなかなか難しいものです。

そう考えると年長者や入社年数の長い人など上になる可能性のある方の言動には気を付けたいものです。なにに嫌な思いをするかどうかは人によって違いますが、少なくとも自分の言動が相手の人生に影響を与えるということを念頭に置いておくことは必要です。