期限が迫る中気持ちは焦るのに身体が動かなくなることがあります。動かなくなるにはちゃんとした理由があります。今回は、やらなきゃならないのにやれない理由とそのときの心への対処方法についてお話しします。
どうしてもやれない原因
やらなきゃならないのにやれないのは何か原因があります。その原因は自覚してる場合もあれば認識できてない場合もあります。ここでは、どうしてもやれない原因についてお話しします。
取り越し苦労をしているから
どうしてもやれない原因1つ目は、取り越し苦労をしているからです。取り越し苦労とは、起きてもないことを考えて気に病むことです。
たとえば、大事なスピーチをするときに「失敗したらどうしよう」「笑われたらどうしよう」と考えてしまうことです。
あとになってみれば、なぜあんなに思い悩んでいたのかと思ってしまいますが、それは結果を通して客観的に見れているからです。
客観的に見れなくなる原因は、”笑われたくない”、”嫌われたくない”という感情が大きくなっていくことで思考が固まってしまうからです。
思考が固まると”そのことだけ”が頭の中を占めてしまうので、さまざまな角度からものごとを見ることができなくなってしまいます。
原因が明確に特定できていないから
どうしてもやれない原因2つ目は、原因が明確に特定できていないからです。目に見えないものの恐怖を感じているからです。
人は目に見えないものには、漠然とした不安を抱えてしまいます。ゴールがわからないマラソンがいい例ですが、ペース配分もモチベーションの維持もできなくなります。
そうなると「いつまで走ればいいんだ?」「ゴールはどこにあるんだ?」という疑問が生まれてきます。
この疑問を解決する解はないので、永遠にこの問いを繰り返すことになります。そうなると「なんで走ってるんだ?」「これ必要なのか?」という疑問に変わります。
疑問はやがて怒りや不安に変わり、その怒りや不安が思考の大半を占めると、それ以外のことが考えられなくなるので、行動は止まります。
資格試験に向けて勉強をすることが難しいと言われる原因がここにあります。どんなにスケジュールを立てても、途中で挫折してしまうのは、思考の対処をしていないことも原因のひとつです。
人のせいにしているから
どうしてもやれない原因3つ目は、人のせいにしているからです。これは最も簡単で最も厄介な原因です。
言い訳とも言いますが、言い訳するのが常の人は目標は掲げますが、その目標に向かうこともなく言い訳をして動きません。
「もっとお金があったら・・・」「やればできる・・・」これらの言葉を頭の中で唱えていたら、要注意です。
なぜなら、これらはやらない理由を探しているに過ぎないからです。”〇〇が悪いからなかなかできない”という既成事実を作ろうとしているからです。
人のせいにしている人は、自分ではその考え方を直すことはできません。自分以外の人に思考を変えるお手伝いをしてもらうしかありません。
どうしてもやれないときの対処法
やれるようになるにはその原因を知ることと、その原因に合わせた対処法を知ることが大事です。ここでは、どうしてもやれないときにやってほしい対処法についてお話しします。
本質を探る
どうしてもやれないときの対処法1つ目は、やれない本質を探るというものです。表面的に見えるものではなく、潜在的な原因を探ることが大事です。
本質を探るためには、ある程度の時間をかけて自分自身を見つめ直す必要があります。これを内観と言います。
内観するときは、可能なら静かで一人でいられる場所がベストですが、難しいようなら通勤時間やバスタイムでも大丈夫です。
慣れるまでは難しいのですが、自問自答していくなかで自分自身を客観視できるようになれれば成功です。
通勤電車やバスタイムの場合は、「なぜやらないのか」という大きなテーマではなく、「その資格について知っていること」など小さなテーマを決めると進めやすくなります。
結論が出なくても心配いりません。なぜなら内観の目的は、自分自身を知ることにあり、自分自身を知らなければ適切な対処法は取れないからです。
できることとできないことを明確に区分する
どうしてもやれないときの対処法2つ目は、できることとできないことを明確に区分するというものです。
言葉で見ると当たり前のように思えるのですが、意外とこれができていないのが実情で、これに気づかず悩み続けている方が大勢いらっしゃいます。
区別するためには、紙に書き出してみることをおすすめします。できれば付箋紙のようなものにひとつずつ書き出します。
次に、書き出したものを「自分で解決できること」、「自分で解決できないこと」に区別します。この区別は内容を見て直感で区別します。
全て区別し終わったら、それぞれ「すぐにできること」「すぐにできないこと」に区別していきます。
全て区別し終えたら、あらためて区分ごとにひとつずつじっくりと見ていき、区分を修正していきます。
修正を終えれば、次の4つの区分ができます。
- 「自分で解決できること&すぐにできること」
- 「自分で解決できること&すぐにできないこと」
- 「自分では解決できないこと&すぐにできること」
- 「自分では解決できないこと&すぐにできないこと」
ここまで分ければ「自分では解決できないこと&すぐにできないこと」に時間割くよりも「自分で解決できること&すぐにできること」から取り掛かるべきなのが明確になります。
自分の状況を自覚する
どうしてもやれないときの対処法3つ目は、自分の状況を自覚することです。場合によっては辛い時間になりますが、逃げずに自分と向き合います。
自分の状況を自覚するためには、自己否定をしないことが大切です。「私はだめだ」「なぜ、できないんだ」という問いは自分を責めるだけで解決を促しません。
「どうすればできるのか」「どうなりたいのか」を自分に問うことで、思考が建設的になり解決方法が見えてきます。
ただし、そう簡単に解決方法が見つかるとは限りません。相当な時間がかかると覚悟を決めて、長期間向き合います。
ちなみに、最初から建設的な思考に慣れるわけではありません。最初は自己否定し、他人のせいに、世の中のせいにします。
それはそれでまずは受け入れてみます。否定しているとその否定を打ち消すためにさらに否定的なことを考えます。
逆にネガティブな思考を受け入れることで、一旦そこで思考が終了して、次のテーマに移ることができます。
現状を知り正しい対処法を実行するのみ
今回は、やらなきゃならないのにやれないときの心への対処方法についてお話ししました。
まずは現状を知ることから始めることが大事です。自分はどういう思考なのか、これまでどんなことを考えていたのかを知ることは、対処法を考える上でとても大事です。
現状を正しく知ることができれば、対処法は自ずと決まり、対処法が決まればやるべきことが明確になります。
あとはいつまでにやるのかを考えて実行に移すだけです。