不安障害の特徴と原因とは?特別ではなく誰でも発症する可能性がある

不安障害とは、「何か特定のことに対する不安」だけではなく「なんだかわからないけど不安」という場合でも発症します。

発症する原因が特定できている場合は、その原因を解消する方法を考えればいいのですが、原因が特定できていない場合はことから、その対応も取りやすいという特徴があります。

不安障害は、原因が特定できているので、対応しやすいのですが、不安というある意味漠然とした問題ということもあり、完治に至らないケースも多くあります。今回は、誰もがなる可能性がある不安障害の特徴や原因、対応についてお話します。

不安障害とは

不安障害とは

大事な試験の前日や初めての場所に行くときなど不安はつきものですが、このような不安をはじめ、常に何かを不安に感じている状態を不安障害といいます。この不安の度合いは人によって違いますが、いつも過度な不安を抱えている場合は、専門医に診てもらったほうがいいかもしれません。

ここで言う「過度な不安」というのは、落ち着いて問題を解けるかどうかというような具体的な不安ではなく、「なんだか不安」や「わからないけどなんだか不安」というような原因を特定できないような不安を指します。

このような症状の場合に専門医に受診すると「不安障害」という診断をされる場合があります。この「不安障害」には、「パニック障害」や「社会不安障害」とともに、「閉所恐怖症」や「高所恐怖症」も含まれます。

不安障害と診断されたら

不安障害と診断されたら

専門医にかかるに越したことはありませんが、ネットで「不安障害診断」や「SAD診断」などのキーワードで検索するとチェックリストのようなもので簡易の診断をすることができます。いつも不安に感じているようなら一度試してみるのもひとつです。

不安障害の治療方法や病院

不安障害の治療方法や病院

障害の内容によって治療方法は変わってきますが、おおよそ「薬物療法」「精神療法」になります。

「薬物療法」は、症状にあった薬を服用して治療していく方法で、時間をかけて徐々に治療していきます。

「精神療法」は、専門医が質問しながら治療していく方法です。質問しながら、不安の原因を認知していきながら治療していきます。

不安障害と仕事の関係

不安障害と仕事の関係

不安障害と診断された方の多くは、仕事をしながら治療することになります。ここで気を付けなければならないのは、過度のストレスは、薬やカウンセリングも効かなくなるということです。

仕事上ではさまざまなストレスが降りかかってきますが、ここでいう「過度のストレス」とは、評価に対する不安のことを指します。

仕事では、結果を出して他人に評価してもらい、その評価に見合った報酬をもらいます。そのため、常に「評価」というキーワードがついて回ります。

評価されるということは、逆の言い方をすると自分が他人にどう思われているかが気になるということなので、評価を気にしすぎてしまうと不安に変わってきます。

そんな場合の対処法は、職場に理解者を作ることです。いつどういう状況で発症するかわからない以上、いつ発症しても助けてもらえる環境を作っておくことは大事です。

ただし、いうほど簡単なことではありません。会社も小さな社会なので、自分だけ特別待遇というのは難しい場合もありますし、なにより不安障害に対する偏見への不安が出てきます。

必ずというわけではありませんが、一定の期間休職することも検討したほうがいい場合もあります。

不安障害に効果的な薬

不安障害に効果的な薬

不安障害と診断された場合に服用する薬は、一般的には「抗うつ剤」や「抗不安薬」になります。

「抗うつ剤」は、セロトニンの分泌を促し、不安を軽減させる役目を果たします。

「抗不安剤」は、飲むと数十分で効果があらわれるなど即効性があるので、どうしてもすぐに不安を抑えたいときに服用します。

不安障害の種類や症状

不安障害の種類や症状

不安障害に含まれる症状の種類を紹介します。

  • パニック障害:言葉の通り突然不安や恐怖に襲われ、呼吸困難や動悸などの症状が出ます。
  • 社会不安障害:人前に出たり、社長と会食などのときに不安に襲われ日常生活が送れなくなるなどの症状が出ます。
  • 全般性不安障害:特に対象があるわけではないものの何かに不安を感じ、過度の不安を抱えてしまうという症状が出ます。
  • 強迫性障害:「○○しなければならない」という強迫観念から無意味なことをしてしまうという症状が出ます。
  • 心的外傷後ストレス障害(PTSD):目の前で事故に遭ったり、暴力に遭ったりなど精神的に傷ついたときにトラウマとなってしまうという症状が出ます。
  • 急性ストレス障害:PTSDと似ていますが、発症までの期間が短く、障害の期間も短く収まります。

不安障害とうつ

不安障害とうつ

不安障害が発症したのちうつになる方もいれば、うつを発症したのち、不安障害を併発する場合もあるなど密接な関係です。ただし、両社は、同じものではありません。

不安障害は、おもに受けた出来事に対して不安をかけて発症するのに対して、うつは、性格が大きく影響がします。

上手な気分転換で予防

上手な気分転換で予防

日常生活をするうえで、不安は切っても切れない関係となっています。適度な不安は、気を引き締める意味でも必要ですが、過度な不安は、不安が独り歩きし始めるので厄介です。

独り歩きし始めると自分では収集できなくなるので、そうなる前にちょっとだけブレイクタイムをとってみましょう。

コーヒーを飲んでもよし、タバコを吸ってもよし、旅行に行くもよし。気分転換できる場所や行動を準備しておくこともとても大事です。ストレスの多い現在だからこそ上手な気分転換をするメリットは大きいといえます。