現在は、ストレス社会といわれているほど、知らないうちにさまざまな場所でストレスを受けています。ただし、ストレスがどういうものなのか、どうすればストレスに強くなれるのかについて勉強する機会は皆無です。今回は、ストレス耐性についてお話します。
ストレス耐性とは
ストレス耐性とは、日々受けるストレスに、どれくらい耐えられるかをはかるものです。耐えられるといってもどれくらい我慢できるかという話ではなく、ストレスをどう乗り切るか、どう受け流せるかという話です。
たとえば、仕事でミスをしてしまったときに、ミスをしたことを悔やんでばかりいる人はストレスに弱いといえますし、ミスをしてもそのミスを取り返すかのようにさらに前へ進もうとする人はストレスに強いといえます。
ただし、大事なのは、ストレスは人によって違うということ。ある人にはストレスでもほかの人にはストレスにならなかったり、同じ状況でもストレスに感じなかったりします。また、同じようにストレスを受けてもストレスと感じたり感じなかったりする人がいるなど、そのときの心理状態が影響することが多いのが特徴です。
ストレス耐性が強い人の特徴
ストレス耐性が強い人の特徴として、うまく受け流すことができるというのがあります。言葉を変えると「楽天的」や「楽観主義」となりますが、ものごとを深く考えないようにできる人がストレス耐性が強い人といえます。
ほかには、自分の思い通りにはならないと「悟っている人」、自分のみに悪いことが起きても「人のせいにしない人」、趣味やスポーツなど「現実逃避できる人」となっています。
ストレス耐性が低い人やない人の特徴
ストレス耐性が弱い人やない人の特徴は、すべてを受け止めてしまうこと。冗談で言った一言を真に受けてしまい、その後、ずっと気にしているなど、精神的なダメージを引きずります。
ほかには、何もやる気にならなくなったり、気持ちがふさぎこんでしまったりなど、ひどい場合は日常生活にも支障をきたすほどの状態になります。
ストレス耐性を上げるとは
冒頭でもお話したように「ストレス耐性を上げる=我慢強くなる」ことではありません。日々受けるストレスを上手に受け流す方法を学ぶことです。そのため、ストレスを感じなくなるわけではなく、ストレスを感じていると意識でき、どうすればいいのかを考えられるようになるということです。
ストレス耐性の上げ方
ストレス耐性を上げる方法のなかでもっとも手軽にできるのが、没頭できる趣味を持つことです。内容は何でもいいので一定時間ストレスを考えない時間を持つということが、ストレス耐性を上げるためには近道です。
趣味を持てない場合は、物理的にストレスを受け流す思考をするよう心掛けることになります。このときに注意しなければならないのは、受け流すからといって起こった事実は消えないということを認識しておくことです。
では、なぜ受け流す必要があるのかというと、受け流すことで、わずかな時間ですが、精神的に余裕を持つ時間を得るためです。たとえば、恋人と電話で言い争った直後の友達からの電話に普通の状態で出ることは難しいと思います。場合によっては、頭が切り替わらないことから、ぶっきらぼうな物言いになってしまうこともあります。
そんなときは、コーヒーブレイクしたり、タバコを吸ったりして「気分を変える」ことが必要です。ストレス耐性を上げるとは、ストレスの度合いによって「気分を変える方法」をいくつも持っていることを指します。
ストレス耐性を面接で見られている
「圧迫面接」という言葉を知っていますか。面接で、面接官が面接を受ける人に向かって、高圧的な態度をとったり、意地悪な質問することをいいますが、この圧迫面接がストレス耐性を見ているともいわれています。
方法が適切が適切かどうかは議論が分かれますが、少なくとも「圧迫面接」をおこなうケースは、有望な人材と見込まれている人の入社の最終チェックのような意味合いを持ちます。
圧迫面接で見るのは、ストレスを受けたときの対処方法です。不機嫌になったり、黙ってしまったりした方は、残念ながらストレス耐性が強いとは見てもらえません。入社後の突発の事態に同様の反応をするとみられることになります。
ストレス耐性チェックリスト
簡単なチェックでストレスに強いのか弱いのかをチェックすることができます。直観的にこたえていくと結果が出るので試してみてください。回答時間は約5分くらいです。
ストレス耐性を上げることで得られるもの
ストレスを抱えているときにあっという間になくなっていくのが、時間です。気づくとストレスのことを考えているので時間が経つのも早く、この時間を別の時間に使えると有意義だろうなと皆さん感じているはずです。
そのためにも、ストレス耐性を上げて、今まで悩んでいた時間の少しでも別の時間にあててみてはいかがでしょうか。